お知らせ
思いを知ったとき何ができるのか
人は性別、年齢、人種、宗教etc.に違いのよって、それぞれにさまざまな考え方、感じ方を持っています。
おそらく一人としてまったく同じ条件、考え方の人なんていないでしょう。
では、自分と条件が違うからといって、まったく理解しあうことは不可能なのでしょうか。
私はそうは思いません。まったく、同じように感じたり同じ行動をすることは不可能かもしれませんが、ある程度理解を示したり、自分とは考え方も行動も違うけれども、相手の立場に立って、これまでの人生や経験を踏まえたとしたらそのように感じ、そのような行動をとるだろうなとある一定の理解を示すことは可能だと思います。
演劇で俳優に渡される台本は、台詞しか書いてありません。
その人の育った環境や思いは、小説のようには書いてありません。
では、俳優はそういうことがわからないから演じられないのでしょうか。
そうではありません。
俳優は、そのような台詞を発する人物の背景や人物像を描いて自分のものとし、演じていきます。
命令口調でいう人は、おそらく社会的地位のある人でしょう。
方言で話す人は、素朴な感じがします。
美しい日本語が使える女性は、とても品格のある女性ではないかと感じます。
時代背景がわかれば、そのような階級の人たちが持っていた一般的な考え方や風習がわかるでしょう。歴史的な人物でしたら、その人が残した業績が詳しく文献に紹介されているかもしれません。
それらの情報を元に役作りを行っていき、舞台の上では、その人自身になりきって演じきるのです。
もらった台本だけで、そういう台詞を発する人物を作り上げるのです。
このように相手の発する言葉や行動だけで、その人の思いを考えて自分のものとしていくことは可能なのです。
われわれは、日常生活においても、一人で生きているわけではありませんから、
その思いを知ったとき、われわれには何ができるのか。どのように行動するべきなのか。
相手のことを知ることによって行動は変わります。
よく考えて見ましょう。
代表取締役 大塚恭子