【BCP】山陽新聞「中小企業 事業引き継ぎ支援 後継者選び、M&A無料相談」

2014年2月1日の山陽新聞 地方経済欄にBCPに関する記事が掲載されました。


2014年2月1日 山陽新聞「中小企業事業引き継ぎ支援」.jpg岡山県産業財団内に3日、センター開設
中国経済産業局は31日、中小企業の事業継承をサポートする「岡山県事業引き継ぎ支援センター」を3日に開設する、と発表した。後継者難で悩む企業の相談に応じ、事業を引き受けたい企業に橋渡しする公的機関。国が全国で設置を進めており、岡山は9ヵ所目、中国地方では初めてとなる。

県産業振興財団(岡山市北区芳賀)内に設ける。事業再生支援の経験を積んだ地方銀行出身者を統括責任者に任命し、3人体制とする予定。弁護士や税理士、中小企業診断士ら専門家とともに、後継者選びやM&A(合併・買収)の相談に無料で応じる。

M&Aを希望する場合は、金融機関や仲介機関などと協力して事業譲渡先を探すほか、譲渡条件を決めるために企業価値を算定するといったサービスも検討していく。経営難で譲渡が難しいケースでは、同財団に併設する「経営改善支援センター」「中小企業再生支援協議会」と連携し、経営の改善計画や再生計画の策定を支援する。

中小企業庁が2012年に全国3万社に行ったアンケートによると、小規模事業者の14%が廃業を考えており、そのうちの半数以上が「後継者難」を理由に挙げている。事業を存続させるため、M&Aに関心を持つ企業もあるが、4割近くが「買い手を見つけるのが難しい」とみている。

同財団の三宅昇理事長は「高度成長期に起業した団塊の世代が引退の時期に差し掛かっている。岡山の産業集積を守るためにも円滑な事業引き継ぎを支えたい」と話している。

事業引き継ぎ支援センターは産業競争力強化法に基づき、11年から東京、大阪、愛知などに開設。中四国では昨年7月に愛媛に設置された。12年度は全国で813件の相談があり、9件のM&Aが成立した。(長田憲司)